日本とEUの経済連携協定は2019年2月1日に発効しました。
これにより、身近なところではワインの関税が即日から撤廃されました。
今、いろいろなところで関税撤廃によるセールがやっています。
ワイン好きの私にとっては、これはとてもうれしいことです。
またチーズは29.8%という高い関税がかけられていましたが、カマンベールやモッツアレラなどのソフトチーズや粉チーズ、プロセスチーズなどは、輸入枠を設けた上で関税率が徐々に引き下げられ16年目に関税が0になります。ハードチーズ(チェダーやゴーダなど)やクリームチーズの関税も徐々に引き下げられ16年目に撤廃となります。
●そもそもEPA(経済連携協定)って何?
EPA・FTAとは 幅広い経済関係の強化を目指して貿易や投資の自由化・円滑化を進める協定です。
FTA:特定の国や地域の間で、物品の関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃することを目的とする協定。
EPA:貿易の自由化に加え、投資・人の移動・知的財産の保護や競争政策におけるルール作り、様々な分野での協力の要素等を含む幅広い経済関係の強化を目的とする協定。
●日本の輸出入の影響は?
【日本からEUへの輸出(EU側関税撤廃率約99%)】
・牛肉、茶、水産物等の輸出重点品目を含め、ほぼ全品目で関税撤廃
・日本ワインの輸入規制の撤廃と酒類すべての関税を即時撤廃。
・工業製品は100%の関税撤廃。
・乗用車は8年目に撤廃。
・自動車部品は9割以上が即時撤廃。
・一般機械、化学工業製品、電気機器の約9割が即時撤廃 等
【EUから日本への輸入(日本側関税撤廃率約94%)】
・コメは関税撤廃・削除等の対象から除外。
・ソフト系チーズは関税割当てとし、枠内数量は国産の生産拡大と両立可能な範囲に留めた。
・牛肉は15年の関税削減期間とセーフガードを確保。
・化学工業製品、繊維・繊維製品等即時撤廃。
・革製品・履物は11年目又は16年目に撤廃(現行最高是率30%)等
(平成31年2月外務省資料より)
●まとめ
農林水産品や工業製品等EUから輸入するものの関税が撤廃されたり、引き下げられて安く手に入るようになる一方、日本企業は商品が売れず、苦しくなる企業もあると思います。
しかし、日本からEUへの輸出の関税も撤廃されるので、EUに対して日本の製品も売りやすくなる利点もあります。
また、一長一短はあると思いますが、私たち消費者もこれをうまく活用して商品を選べば、いいものを安く手に入れられるのではないかと思います。
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