《老後は持ち家か賃貸かどちらが安心?》

ライフプランニング

住む家を考えた場合、老後は持ち家か賃貸かどちらが安心できるのでしょうか。
全国の持ち家率は平均約61%となります。

それぞれのメリット・デメリットを考えて行きたいと思います。

《賃貸住宅》

🔶賃貸住宅のメリット🔶

・簡単に住み替えが可能。
賃貸住宅のメリットは、何と言ってもいつでも引っ越しができるということです。
転勤が多い人は、持ち家より賃貸住宅の方が便利でしょう。
また、近隣に苦手な方がいたり、近隣トラブルになった時等、引っ越したいと思ったら、いつでも引っ越しができます。

・ペット飼育可能なマンションもある。
最近はペット飼育可能な賃貸マンションも増えているので、ペットを飼っている人も賃貸することができます。

・家賃や共益費等以外にかかる費用が少ない。
賃貸住宅では固定資産税やメンテナンス費用もかかりません。

🔶賃貸住宅のデメリット🔶

・リフォームが自由にできない。
賃貸住宅では、内装など自由にリフォームできません。
故意や過失により壁や設備を傷つけた場合は、原状回復費用が多くかかることもあります。

・何かあれば家主や管理会社に連絡をしなければならない。
設備などに不具合が出た時等は家主や管理会社に連絡しなければなりません。
自分で修理を頼んだり、設備を交換することはできません。

・物件の老朽化などによる取り壊しなど、引っ越しを余儀なくされる場合がある。

・高齢になると契約しづらくなる。
高齢になると賃貸マンションなど契約しづらくなります。

・賃料等がずっと発生する。
費用面で言えば、住んでいる限りずっと賃料がかかります。また、更新料がかかることもあります。

《持ち家》

🔶持ち家のメリット🔶

・資産になる。
持ち家のメリットは何と言っても資産になるということです。

・リフォームや間取りの変更ができる。
マンションだと外観は変更できませんが、内装は自由にリフォームできます。

・住宅ローンが終われば、住宅にかかる費用が減る。
住宅ローンが終われば、固定費が少なくて済みます。

・賃貸住宅より広いところに住むことができる可能性が高い。
住宅ローンの組み方にもよりますが、賃貸より広い部屋に住むことができる可能性が高いです。

🔶持ち家のデメリット🔶

・金融機関から借入すれば返済をしなければならない。
現金払いで持ち家を持てる人は少なく、住宅ローンでお金を借りる方が多いことでしょう。住宅ローンでお金を借りれば返済しなければなりません。
住宅ローンは、金融機関から借りることができる額を借りるのではなく返せる額を借りることが大事です。
返済できるか心配という方も少なくないと思います。

・税金がかかる。
持ち家は固定資産税も毎年かかります。

・メンテナンス費用がかかる。
持ち家はメンテナンス費用も自身で負担しなくてはなりません。
マンションの場合は管理費や修繕積立金など支払う費用が発生します。

・その他保険料等がかかる。
火災保険や地震保険など保険料もかかります。

・住み替えがしづらい。
近隣トラブルがあった場合や、転勤など引っ越しがしたくてもなかなか難しいと思います。
特に住宅ローンが残っている場合には、住み替えがしづらいのではないでしょうか。

《持ち家は始めがきついが老後が楽に》

家を購入するには、一括で支払う方法と住宅ローンを組む方法があります。
しかし、一括で支払って購入できる方は少ないと思いますので、ほとんどの方がローンを組んで購入することになるかと思います。

また、家を購入する時には初期費用がかかります。
かかる費用は主に下記の通りとなります。

・申込金
 中古物件など仲介会社が入る場合はないケースが多い。

・手付金
 購入代金の5~10%のことが一般的。契約を破棄しても戻ってこない。
 購入代金の一部に充当される。

・仲介手数料
 中古物件など仲介会社を通じて物件を購入する場合に、仲介会社に支払う費用。物件価格の(3%+6万円)+TAXが上限。

・印紙税
 売買契約時やローン契約時に貼る印紙代

・不動産取得税
不動産を取得した時にかかる税金です。
控除額があるので、取得金額によってはかからない場合もあります。

・固定資産税・都市計画税

・登記費用
 購入した不動産を登記するのにかかる費用

また、購入後にかかる費用が下記の通りとなります。
〈マンション〉
・住宅ローン返済金
・管理費
・修繕積立金
・駐車場代等

〈戸建て〉
・住宅ローン返済金
・家のメンテナンス費用

このように持ち家は最初に費用がかかります。
また、不動産を維持するにも費用がかかります。
ですが、住宅ローンが終われば、支払いはなくなります。
また、ずっと家賃を払っていかなくてはならない心配や、老後に家を借りることができない心配はなくなります。

《リバースモーゲージという方法も》

リバースモーゲージとは、高齢者が所有する住宅や土地などの不動産を担保として、生活資金、住宅取得資金などを定期的または一括で融資し、所有者の死亡時にその担保不動産の処分やその他の金融資産によって一括返済するものです。
毎月の返済は利息のみとなります。

住宅ローンは返済とともに融資残高が減少していくのに対して、リバースモーゲージでは融資に伴い残高が増加していきます。
将来の地価の下落などによる担保割れなどで融資が減額されたり打ち切られたりされるデメリットもあります。
ですが、不動産は所有しているが現金収入や預貯金が少ない高齢者には利用価値が高いと思われます。

《まとめ》

ここまで見てきて、持ち家と賃貸のどちらがいいのでしょうか。
どちらも、メリットもあればデメリットもあります。

ただ、老後は持ち家の方が住むところがなくなるなどのリスクは少なくなるといえるでしょう。

持ち家にするか賃貸住宅にするか、よく考えて決めたいものです。

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