《不動産賃貸と管理会社の役割》

ライフプランニング

不動産賃貸とは、文字通りですが、マンションなど住宅やテナント等の場所を賃貸することです。
不動産の賃貸は、管理会社に頼まなくても家主(大家)が自分で貸すことができます。
宅建士の資格をお持ちの方はご存じと思いますが、賃貸マンション経営等のように自らが賃貸(転貸借も含む)する場合には、宅地建物取引業の免許は必要ありません。
家主が自ら賃貸することができるのになぜ管理会社に管理費用を払ってまで管理してもらうでしょうか。

賃貸マンションなどを所有すると、家賃収入は入りますが、様々な費用も必要になります。
家賃回収や様々な費用の支払い、そういったことが自分できるのであれば、何も管理会社に頼まなくてもいいのです。

🔶不動産賃貸にかかる主な収入と費用🔶

不動産賃貸にかかる主な収入と費用は以下の通りとなります。

《収入》
・保証金、礼金(返却する必要のある敷金は含まれない)
・家賃、駐車場使用料
・共益費などの名目で受け取る水道光熱費や清掃代など
・更新手数料

《費用》
・不動産所有に対しての税金(固定資産税や不動産取得税など)
・エレベータ等設備の保守料
・共用部などの清掃費用
・修繕費
・火災保険などの損害保険料
・減価償却費
・借入金の利息(借入をした場合)
・管理費用(管理会社に委託した場合)

🔶不動産賃貸の管理会社は何をしているのか🔶

不動産賃貸をすると、収入もありますが、様々な費用がかかることは分かりましたが、
そもそも管理会社とは何をしているのでしょうか。

不動産賃貸の管理会社といっても、どんなことをしているのかご存じない方が多いのではないでしょうか。

そこで、不動産賃貸の管理会社とは何をしているのかを説明したいと思います。

私が勤めている会社はビルの総合管理の会社です。
私の会社ではどのようなことをしているのかご紹介したいと思います。

家主様と管理会社とはいわばパートナーです。
管理会社は、管理費用をいただき、家主様が不動産賃貸をするにあたり必要なめんどうなことを、家主様に代わり行っています。
主に行う業務は下記の通りです。
・契約管理
・家賃等の回収
・入居者対応
・建物管理
・コンサルティング

具体的な業務の流れはざっくりとは下記の通りとなります。
1. 家主様と管理契約を結びます。
2. 空室があれば入居者(テナント)の募集をします。
3. 入居者(テナント)が決まれば、賃貸借契約をし契約書を交わします。
4. 入居者(テナント)から解約の申し出があれば、解約の処理をします。
具体的には次の通りです。
解約受付→退去立合→現状回復(住居の場合)→解約精算
5. 入居者(テナント)に対して家賃等の請求書を発行し、家賃等を回収します。
6. 賃貸しているビル又は家に必要な経費を支払います。
例えば、電気代・水道代・町内会費・エレベータの維持管理費用などが当たります。
7. 家賃等と支払った経費を相殺し、家主様に精算金をお支払いします。
8. 家主様に部屋の改修工事やビルの設備の修繕ついてのご提案をします。

また、他にも入居者(テナント)からの苦情の対応や、ルールを守らない入居者(テナント)に対してルールを守るよう注意喚起等も行っています。

私が勤めている会社にはもう一社グループ会社があり、そちらでは主に設備関係の管理・メンテナンスや名古屋市の委託でごみの回収を行っています。

設備関係の管理・メンテナンスといっても、何をしているのかわかりづらいと思います。

設備関係の管理・メンテナンスは下記のことを行っています。
1. ビルの清掃
2. 設備点検
貯水槽の点検・清掃・検査
電気設備関係の点検
火災報知器の点検(火災等が起きたときに正常に遠隔監視に信号が送られるか等)
エレベーターの保守・点検
3. PCによる遠隔監視
設備に異常があれば、信号が送信されることですばやく対応することができます。
4. 漏水・火災など設備に異常があった場合の緊急対応

🔶まとめ🔶

ざっくりと管理会社がどんな仕事をしているのか、投資用不動産を所有した場合に何が必要かお分かりになったでしょうか。

不動産を賃貸した時のいろいろなめんどうな手続きやトラブルや家賃の回収などを管理会社にやってもらい、管理費を支払う方がいいと思うか、自分が全部やれるから、管理会社に管理費用を支払うのがもったいないと思うかは、人それぞれだと思います。

いろいろ検討し管理会社に頼んだ方がいいと思えば、管理会社と管理契約を結べばいいし、自分でやれると思えば自ら賃貸をすればいいのです。
また、管理会社に頼む場合には、管理会社によって条件や対応が違いますので、管理会社の比較検討も必要かと思いますが・・・。

不動産賃貸をお考えの方の参考にしていただければと思います。

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